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断固!同居拒否(2)

2020年1月26日「日曜日」更新の日記

2020-01-26の日記のIMAGE
女房はまるで電話番か受付ばあさんだよ。何かといえば孫の世話を押しつけてくるし....:」「婿と一緒に住むことになったもんで、しょうがなく表札を二つ並べてみたんだけど、あれはじつにいやなモンだな」こんな話ばかり聞かされれば、同居を敬遠したくなる気持ちもよくわかる。たしかに、達者でいるうちは夫婦二人の気楽な暮らしがいちばんだ。ところが、ある日のこと。妻の悦子さんが言いにくそうに切り出した。「ねえ、あなた。邦夫がそろそろ社宅を追い出されるらしいのよ・今どき、マンションを買うつたって、四、五千万はするらしいわね」「ふ?ん、そりゃたいへんだな」江藤さんの脳裏をいやな予感がよぎった。予想どおり、悦子さんが言葉を続ける。「やっぱり、少しくらい助けてやらなきゃいけないかしらねえ......」「少しくらいって、いったいいくらだ?」「そうねえ:....、半分として、二○○○万くらいかしら」邦夫さん夫婦と悦子さんの間では、ずいぶん前から話が進行していた気配である。江藤さんは、そのことにまず腹が立った。「最初から親の懐をアテにするとは何だ。自分の家くらい自分で建てろと言ってやれ」「私たちの頃とは時代が違うのよ・今は、真面目に働けば家がもてる時代じゃないでしよ」「しかし、二○○○万といえば大金だぞ。オレたちだって老後のことを考えなければならないんだし、ポンと出せるわけないだろう」ところが、普段は従順な悦子さんなのに、なぜか今回ばかりはひるまない。「だから、だからね......、邦夫たちが言うのよ・そろそろこの家を建て替えたらどうかって。有香さんも同意してくれたらしいのよ・同居してもいいって」「な、なに?ッ!」江藤さんはますます頭にきた。親の家を「建て替えろ」とは何事だ!「同居してもいい」とはどういう言いぐさだ!こんな同居話、絶対に認めてやるものかと江藤さんは決めた。

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