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建て替え成功事例は、わずか138例です

2020年2月11日「火曜日」更新の日記

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【区分所有法】
平時においても、スムーズな合意形成はきわめて難しいのです。営業マンは殺されても言いません。日本全国のマンションの建て替え成功事例は、わずか138例です。これは、いかに合意形成が困難であるか。そしてマンションは耐久消費財であることを示しています。区分所有法という悪法がもたらす、たくさんの災厄について替きます。阪神淡路大震災のあとも、東日本大震災のあとも、Xデーの後。悲劇は繰り返し、繰り返し、繰り返されます。メビウスの環のように不条理から抜けられません。あなたのマイホームが首都圏直下地震で被災したとしましょう。「あなたは一戸建てを選んだか、マンションを選んだか」。それは決定的な意味を持つでしょう。あなたのマイホームは重篤なダメージを受けました。補修できるか。建て替えか。あなたは悩んでいます。専門家の意見を開きながら、費用対効果などについて苦心しています。すみやかに決断して、家も生活も再建しなくてはなりません。
【区分所有法の災厄=多数決】
一戸建てを選んだかた。あなたは、マイホームの補修・建て替え問題について、「じぶんの意思100パーセントで決めることができます」。・マンションを選んだかた。あなたは、マイホームの補修・建て替え問題について、「じぶんの意思100パーセントでは決めることができません」。あなたの意思は1票に過ぎません。マンションの今後は、管理組合の多数決で決めるのが原則です。この場合、5分の4が建て替え派なら建て替えの方向で進みます。アドバイザーとして臨席してもらった信頼できる建築士が、補修でじゅうぶんと断言しても決定は覆りません。あなたがもし補修派なら、相応のね金を受けとり、立ち退くことになります。
もし建て替え派なら、たとえば1000万円単位の負担金が両肩にのってきます。どこに、いくらで、どんな工事を頼むか。たくさんの合意形成が必要です。規模が大きいほど話は収束せず、混乱し、迷走し、疲弊し、怒号し、消耗します。そもそもみな被災しており経済的な不安を抱えながらの合議です。スムーズな合意形成は可能でしょうか。阪神淡路大震災。あっちこっちで紛糾紛糾また紛糾でした。「被災マンションの建替えをめぐって、建替え推進派と反対派との対立が法廷にまで持ち込まれた大きな事件が四件生じており、事件の一応の解決までに、一番長いもので被災から九年を要している。最高裁判所まで審議がいたった事件では、建替え反対派に対する最高裁判所の上告棄却がいい渡された一年後においても建替えが進展していない」(『マンションにいつまで住めるのか」藤木良明著/平凡社新書)

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