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家づくりの現場で驚くこと(1)

2020年1月18日「土曜日」更新の日記

2020-01-18の日記のIMAGE
しかし、私はプロの建築家である。自分の家づくりばかり考えてきたわけではない。私の事務所では、毎年、二、三○軒ほどの住宅設計を手がけている。住宅建築はおもしろい。何がおもしろいかといえば、ただ建物をつくるだけの話ではないからだ。住宅には、かならず人が住む。家族が住む。そこではかならず家族のドラマが展開され、そこに住む家族が満足してこそ家の評価は決まる。住宅は一軒一軒すべて違う。住む家族が違う以上、家も違って当然なのだ。だから住宅建築は、面倒なことも多いかわり、魅力が尽きない。建て主から設計監理の依頼を受けると、まずはあいさつがわりの顔合わせに出かける。私の方針として、顔合わせには建て主の夫婦の双方、ご両親同居の場合はおじいちゃんやおばあちゃんにまでかならず同席してもらう。子どもはあまり関係ない。こうした席で、いまだに驚き、あきれることがある。一家から新しい家に対する希望や注文をお聞きするのだが、まず第一に、家族それぞれの意見があまりにも違うことだ。ふとんたとえば、夫が「寝室は畳に布団がいとと言い、妻は「フローリングの床にベッドがいい」と言う。夫が「ぜひ書斎がほしい」と言い、妻は「書斎なんかあっても、使うわけがない」と即座に反対する。

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