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出資証券の時価はポートフォリオの価値に影響するか

2019年12月22日「日曜日」更新の日記

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それでは逆に、証券取引所における出資証券の取引価格が不動産投資ファンドのポートフォリオの価値(あるいは価格)に影響を与えることはないのだろうか。出資証券の価格が上昇すれば、その資産効果によって空室率の低下や賃料の上昇という効果が期待できることから、長い目でみればまったくゼロということはないだろう。しかし、出資証券の取引価格が「ただちに」ファンドのポートフォリオの価値に影響を及ぼすことはないのである。そして、もし出資証券の取引価格が上昇するのであれば、ポートフォリオを取得したほうが借入金債務を引き受けて出資証券を一括取得するよりも安価となる。そのため、両者間で裁定が働くことになり、出資証券のみがバブル的に価格上昇することは抑制されるようになる。証券取引所に不動産投資ファンドを上場するということは、出資証券の取引価格が明らかになるということにとどまるだろうし、それによってその価格がファンドのポートフォリオの価値に対してどの程度のプレミアムを持っているかが判明するというだけのことである。出資証券の時価がポートフォリオの価値に影響を及ぼすということは、皆無ではないかもしれないが、かなり限られているのである。

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